日本一周自転車旅行記:第1次遠征7日目

2010年1月21日 by 水月

2009年8月16日日曜日、福島県福島市からスタート

前夜は、テレビも電気付けたまま、ビールも飲みかけで睡ってしまった。旅を始めてから7日目。いよいよ疲労もピークに達しつつあるようだった。

人の温かさに触れた記憶

前夜何をしていたのか、疲れていてどうもあまり記憶がないのだが、ホテルの駐車場のおじさんが自転車で辿り着いたことを褒めてくれつつ、駐輪場所を丁寧に教えてくれたことと、コンビニでうっかり東北地方限定の炭酸飲料「昭和のパレード復刻版」の瓶を落として割ってしまった際、現代っ子っぽいルックスの男性の店員さんが嫌な顔一つせず「大丈夫ですか?お怪我はありませんか?」と親切に声を掛けてくれ、丁寧に掃除をしてくれたことは良く覚えている。

それにしても、あの店員さんの対応には感激した。自分が店員だったら、正直、あんなに清々しい対応は出来なかったように思う。店員さん、ご迷惑をおかけしました。そして、ありがとうございました。

滋養強壮のため、うなぎを食す

この日の朝は、いつにも増して、身体が重い。12時半頃、まだ大して走っていない状況だったが、少しでも元気になれるようにと、国道4号線(奥羽街道)沿いで“うなぎ”の文字が目に飛び込んできた「味処大番 竹林亭」というお店で「うな丼(そばS)セット」を食べた。

「味処大番 竹林亭」は大きなお店で、店内の通路には赤いカーペットが敷かれ、仲居さんが着物を着ていて、待っている間には新聞を持ってきてくれたり、本格的な雰囲気のお店だった。

お店を出たのは13時過ぎ。次の目的地の仙台までは残り80km以上、厳しい道のりになりそうだった。

旅では糖分補給が欠かせない

この日は、暑さのせいなのか、体力が残っていないからか、身体が鉛のように重かった。恐ろしく遅いペースで、このままでは仙台に辿り着く前に、あっという間に日が沈んでしまいそうな危機感があった。

コンビニに立ち寄ると、またもやご当地物、福島乳業のコーヒー牛乳「 福ちゃんコーヒー」を見つけて飲んだ。疲れていると糖分が欲しくなり、普段ジュース等を飲まず、会社ではブラックコーヒーばかり飲んでいた僕でも、旅している間は毎日たくさん甘い飲み物を飲んだ。

ちなみに汗をたくさんかくと、塩分も恋しくなった。旅している間は、とにかくたくさんの水分と栄養の補給を行ったが、カロリーの消費の方が上回っていた。

坂の上の親切な桃の直売所

15時頃、国道4号線の福島県国見町付近の坂道をヒーヒー言いながら上っていると、道沿いに桃の直売所がいくつか目に入った。たくさん買っても食べきれないし荷物が重くなる。谷津農園という直売所で、1個単位でも売ってもらえないかと聞いてみたら、快く2個100円で売ってくれた。

さらに「店の中の椅子に座って、桃を食べて休んでいって」と言ってくれて、無料でたくさん試食させてくれた。喉は桃のやさしい水分で満たされ、心は感謝の気持ちでいっぱいになり、再び走り出す元気をもらった。谷津農園さん、ご馳走様でした。ご親切にありがとうございました。

人は自転車で1日300km走れる?!

桃を食べながらお店の方とおしゃべりをしたが、お店の前を自転車で通る人がけっこう多いらしくて、前にお店に立ち寄った人は「東京から自転車に乗って1日で来た」と言っていたとのこと。東京から桃の直売所までは、真っ直ぐ走っても300kmくらい走らなければならない。何とも途方もない距離で凄いなと思うと同時に、もし1日でここまで来れるんだとしたら、今よりもっとたくさん旅ができるな、とも思った。

ついに、初めての宮城県入り

桃を食べてからさらに坂を上っていくと、反対車線を自転車のグループが下ってきて「あと少しだから頑張れ~」と声を掛けてくれた。同じ自転車の仲間たちから声を掛けてもらえるのって、何だか嬉しくて、僕も出会った人には、できるだけ声を掛けようと思った。

そして15時半頃ついに、青看板に宮城県白石市の文字が。また、道路脇にある距離表示は、その国道の起点からの距離を示しているのだが、この場合、国道4号線の起点である東京都中央区日本橋から車で真っ直ぐ来ると293.1kmということになる。僕の場合は、いろいろ寄り道していることもあるが、7日目も掛かって400km以上走っていた。

黙々と走り続けた

県境を越えてすぐ、馬牛沼という沼があって、そこでちょっと休憩。この沼には「鯉供養碑」っていうのがあって、何でだろうと思ったら、明治30年から、この沼で鯉の養殖が盛んに行われているとのことで、養殖した後は食べてしまうから、ってことみたい…。

その後しばらく写真も撮らず、Twitterも使わず、ひたすら黙々と走った。日が徐々に沈みかけた頃、「ダイシャリン船岡店」という自転車屋さんを見つけたので寄ってみた。

ペダル以外全部換えた方が良い?!

「ダイシャリン船岡店」の前に行くと、お店の人が「どうかしたの?」と声を掛けてくれた。国道4号沿いなので、故障等で立ち寄る自転車乗りも多そうだ。僕は「今はどうもしてないんですけど…そういえば、バックミラーを売っていませんか?」と聞いたら、バックミラーは置いていないとのことで残念。ふと、ハンドルステムから異音がしていたことを思い出して、ボルトを増し締めしてもらった。

僕が東京から旅をしていて、お尻や膝が痛くて辛いといった話を伝えると「次旅する際には、ペダル以外全部換えた方が良いよ。身体にあった自転車にすれば楽だよ」とのこと。

僕の自転車が体型に合っていなくて旅向きでないということを強く自覚したのは、恐らくこのときから。薄々気付いてはいたけど、実際に言われるとちょっとショックだった。いくらなんでもペダル以外全部とは…。

仙台市に入ると、花火がお出迎え

19時半過ぎ頃、仙台市に入って名取川の名取大橋を渡っていると、右手前方に打ち上げ花火が上がった。まるで僕の仙台入りを祝ってくれてるかのようなタイミングだったので何だか嬉しかった。橋を渡り切ったあと、道路脇で家族連れの方々花火見物をしていたので、僕もしばし停車し、一緒に楽しんだ。

あと、写真には上手く撮れなかったのだが、仙台市街地の西方に東京タワーのように綺麗にライトアップされた鉄塔が複数見えたのが気になった。後ほど調べてみたのだが、僕が見たのはミヤギテレビ、仙台放送、東北放送の3つの鉄塔のようだ。

大きな街、仙台

仙台市街に入ってから、JR仙台駅方面に行こうとしたら、街の規模が他の街(東京を除く)と比べかなり大きかったため、つい距離感が狂って、走っても走っても、なかなかJR仙台駅周辺に辿り着けないような気分になった。

歩道を走っていて、ふと方向転換をしようとした際にバランスを崩し、派手に転倒。その際、iPhoneがアスファルトの上を10mくらいズサーッと滑って転がっていってギョッとした。幸い、iPhoneは取り付けていたプロテクターカバーのおかげで本体そのものは無傷だった。それにしても、よっど疲れていたのだろう。ビンディングペダルのロックが外れなくて転んだのはかなり久しぶりだった。

JR仙台駅に向かう途中、野球場を見かけた。試合中のようで照明がまぶしく光り、歓声が聞こえた。楽天イーグルスの試合だろうか。球場の向かいの路地は、街灯が何故か青くて変な感じ。後で知ったことだが、街灯が青い方が犯罪率を抑えられるとか、そんな話もあるらしい。

街の中心街に近づくと夜道を歩いている人が徐々に増え、行き交う人々のファッションは、どことなく洗練されているように感じた。

21時頃、JR仙台駅前前に到着。駅前には大きなアーケード商店街がありお店がたくさん。商店街を自転車で走っている人が居なくておかしいな、と思ったら「歩行者専用道路」の標識があった。商店街は歩行者専用なのだ。歩道は人でごった返し、車道はバスやタクシーが行き交い、とにかく自転車だと身動きが取りにくい街だと感じた。スクランブル交差点は、十字ではなく、斜め線が交差点全体に引かれていた。

ホテルを2連泊で予約

お尻痛、膝痛もいよいよ限界に近い状態に達し、翌日を完全休養日にしようと思っていたので、この旅で初めて2連泊の予約をした。

この日の宿は、JRの駅からは少々離れているが、県庁には近くて安い(3000円台)という理由で選んだホテル。新しくて綺麗で広く、TVは地デジのハイビジョン、インターネットも使えて、これまでで一番良い部屋、なのに安い。仙台のホテルは競争が激しそうだ。

夜食は格安の食堂で

21時半頃ホテルにチェックインし、ぼぉ~っとTVを眺めたあと、徒歩で商店街を軽く歩いてまわって、仙台発祥の大衆食堂チェーン「半田屋」の仙台一番町店に入ってみた。ここはセルフサービスのお店で1品100円くらいからいろいろ選べ、生ビールも確か一杯300円(紙コップ)と安く、調子に乗ってたくさん飲み食いした。

コンビニに寄ってからホテルに帰ったのは1時近かっただろうか。膝痛が思いの外深刻で、ちょっとした階段を上るのも必死だったが、翌日が完全休養日だと思うと、ちょっと気が緩んだ。

GPSによる移動記録

より大きな地図で 1-7. 福島→仙台ルート を表示

  • 移動距離:84.8km (この遠征での総移動距離:474.7km)
  • 所用時間:8時間47分 (うち移動:6時間2分)
  • 平均速度:9.6km/h
  • 最標高:203m
  • 上昇距離累計:747m
  • 下降距離累計:782m

※上記数値はGPSの記録によるもので、ある程度の誤差があると思われます。

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